レッドブルアイスクロス挑戦 ATSX500オーストリア編Ep.4

決勝当日、天候は雪で気温も更に低くなった。

LCQのグループの出走はHEAT12です。

各ヒート2名、1位2位が決勝に行けます。

3番目のポジション

ゲート真ん中イン側 072:Bernhard Kueffer(スイス)

クラッシュドアイス横浜にも来ていたなこの選手。

ゲート端イン側 191:Konrad Beliczynski(ポーランド)

自分よりもタイムアタックで速い成績で良いポジションでスタート出来ます。

自分はゲート真ん中アウト側。

そりゃ今は遅いですからねwゲートは3番目ですよ。

4人同時滑走だと後半は抜かす事が非常に難しいストレートコース。

スタートで熊逃げ鬼ダッシュで前に出て、最初のカーブで前に出たい。

でないと、3位のポジションから上げるのは難しいっ、、てか無理。

前半のスピード勝負

コースは氷が硬くなって速くなっている情報。

LCQで2位以内になるため「浅い刃」に変えスピードアップをはかります。

浅い刃は直線スピードは上がりますが、同時に安定性も落ち、

固い氷にはグリップ力が下がり転び易くなります。

昨日よりも寒くなって硬くなった氷に浅いエッジですが、

決勝に行くためにはこれしか無い。

リミッター外しの前半スピード勝負。

前に出て直線で抜かされないためのセッティングです。

練習でコブや角度をチェックしラインをイメージをします。

過酷な環境

コース環境が変わったせいかクラッシュ続出です。

天候や進行状況が変わるのは当たり前。

雪降る中スタートゲートで薄着で1時間待ちます。足指の感覚がなくなっていきます。

膝が冷えてくる。足が疲れる。鈴木くんの伝熱ソックスが羨ましい。

マイナス環境でツールは本当に大事です。

自分はMIZUNOブレスサーモで、汗をかいて発汗しても発熱し冷えないインナーとグローブ。

ゴーグルはジャパンクオリティの山本光学のゴーグルで視野が広く曇り知らず。

日本の技術力は世界一ですマジで!

最近ゴーグルブランドSWANS(山本光学)からサポートしていただける事になりました。

アイスクロス は滑って登るを繰り返すんだから顔汗の量は半端ないです。

「ハァハァ汗が…外したい、でも、外せば雪が入るので外したくない」

「でも汗で曇ってくるw」

ゴーグル曇ってて視界大丈夫?って選手もチラホラ。

山本光学さんに色々この問題を伝えると興味を持って頂き協力して頂きました。

SWANSの汗の蒸気を効率よく外に出すA-BLOWシステムに期待です。

すげーーw浮いてるみたい。レンズ交換も楽w

HEAT12スタート

LCQレースでもクラッシュ続出また待つ。

レース直前で体を冷やすわけには行かない。

リュージュコースに入り、浅刃エッジのブレーキを確認しながら体を温める。

同じ事をする選手がチラホラ。座って待って体を冷やすわけには行かない。

刃の感じは良い。明らかに速い。あとはグリップだな。

40分後HEAT12スタート

全身全霊ダッシュ! 鬼ダッシュ!前に出る

鈴木くんは32位以内なので撮影にまわってくれてます。有難やぁ〜

スタート!!

ダッシュ「おりゃ==」

「抜かす!前へ!」

第一パンプ!「前へ!」

Kuefferが前に!「クソがー!」

「せめてコーナインで2番!」

第1コーナーを強引にインを突く。

させないBeliczynski。「よし!」

俺肩殴られる。「っ痛てーな邪魔だクソがー」

肘で振り払いインに入れる。「退け!譲らん!」

すぐにダブルパンプ。 「踏んで!踏んで!」

左コーナーまでの10mをまた熊逃げダッシュ。「速く!速く!」

左のコーナー。「肩から45°イン!!」

パシャw

Athletes seen during the ATSX 500 race, the first stop of the Red Bull Ice Cross World Championship in Judenburg, Austria on December 28, 2019.

ストレート熊逃げダッ!!「危な!」「もう蹴れるスピード域じゃない汗」

タイムアタックと比べ物にならないほど速い。

なるべくエッジを立てずに空気抵抗意識。「いい速度。頼む…追いついて来るなよ…(実際すぐ後ろに居る)」

Kuefferとの間が少し開いてる。スリップストリームに入れない。

ゴーグルのお陰でクレパスや凹凸がハッキリみえる。少しのコブで踏む!!

 

終盤コーナー3つのウェーブから右への魔のコーナー

「ブレーキポイント」「ブレーキポイント」「ここだ!」

右振ってブレーキ、左振ってフルブレーキ&イン!!

「ドカ!! うぉ⁈」

魔のコーナーでBeliczynskiに突っ込まれる

「 ッ!!!!! 転ぶ態勢!!」

ドコーン!!

二人同時に叩きつけられる。「よし!!!!動ける。鬼ダッシュ!!!!」

クォーターもインで抜け鬼ダッシュ。ターン後にチラ見。

「Beliczynski付いてきてない?真後ろ?」

ゴール!!「よっしゃー2位だー!!!」

日本人勢がゴールで待っててくれた事がめっちゃ嬉しい。

応援大事だねほんと。なんの競技でも勝利した瞬間の周りの顔ってずーと覚えているもんだ。

勝ちへの執着で掴みに行った作戦。ロシアとは違いRound of 64へのキップは嬉しい。

自分アイススケート歴一年ちょいよw笑

どこまで行けるか分からないけど足首も調子いいし頑張ろう!

同時に転んだBeliczynskiは負傷。

突っ込まれた方からしたら、大丈夫か?としか言えない。

もし自分が最終コーナー時点で3位だったら同じく突っ込んでいたかもしれない。

1位は逃げ切り、決勝に行ける2位争いの突っ込みは怖いな。

お昼に軽くケータリングの食事。。

他のライダー達に「お前LCQどうだった?」って聞かれながら

決勝行けるのを実感。そして、

Round of 64メンバー発表!!

えーとHEAT9か、、

「え?何これ?」

続く。。。。Ep5へ

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ABOUTこの記事をかいた人

アクションスポーツ好きな映像ディレクター。得意なインラインスケートで講師やメディア出演をする。映像ディレクターとして会社勤めをしながら、 本気で遊ぶために運動してる。現在アイスクロスアスリートとして参戦。 PRコンサルアドバイザーや並走カメラ撮影等もしているので気軽にDM下さい。写真、映像、編集、ウェブ等