RBCI挑戦 ATSX250ロシア編Ep.7

本日は予選日。外が明るくなり始める前に起きたけど、それでも7時。

暗い部屋の中、入念にストレッチをする。僕は内腿が肉離れした経験が何回かあり、今回ストレッチポールを日本から持ってきた。

ホテルのロビーに朝食を取りに行く。朝食はいつもこんな感じw

ほぼこのメニューだが、青リンゴの『甘いか?』『酸っぱいか?』の当たりハズレが問題ではなく、

上のサンドウィッチが『クソマズイか?』『普通にマズイか?』が結構な問題で、一種の賭事だ。

「まぁーよくこんなにマズく出来るなー」って思うくらいのマズさだ。

よかった、今朝は普通に不味かった。

しかしサンドウィッチがクソマズでも1週間ツインで3万(一人1.5万)だから最高に安い。

早めにこのホテルを予約しておいてよかったと心底思う。

スキー場併設の部屋数の多くはなく、当然イベント中は満室。

スキー場の景色と普通に不味いサンドの朝食があるだけで贅沢な気分にさせてくれる。

ATSXルール

練習は2本行い、その後予選は2本をタイム計測。

速い方のタイムが採用され順位が決まり、32位までが決勝に行ける。

そして翌日の2日目、

予選落ちした人でLCQという敗者復活の1グループ4名のレースを行い、勝ち上がりで32人に絞られる。

そしてその【LCQ32名】と【予選通過32位】の計64名で決勝ヒートが行われる。

決勝でも4名でレースを行い、各ヒート(16ヒート)の上位2名が勝ち進み

(16ヒート→8ヒート→4ヒート→決勝ヒート)とトーナメント式で勝者が決まる。

敗者復活から勝ち上がったLCQ32名は、スタミナとの勝負とも言えるルールなだけに

初日の予選は絶対に通過したいところだ。

参加するだけで決勝に行けるロシア

今回は参加人数が少ない為、64名枠全員決勝に残れる事になった。

しかしこの決勝に行ける事をラッキーとは思わない。

それもそのはず、自分はこうなる事を想定して今回のロシア戦に参加した。

と言うのも、この2月16日。ロシアATSX250とアメリカのATSX500と同日開催なのだ。

アメリカの500は、その前の週に近くのボストンでATSX1000を開催している。強豪選手達はボストン戦に参戦した後、そのままアメリカの500に参戦するはずと予想していた。

予想理由は2つ

1つ目は、アメリカからロシアまでのビザ獲得や渡航費用。

2つ目に、近くの500があるのに遠いロシアの250という獲得ポイントに魅力を感じないはずと予想していた。

ロシア人やヨーロッパのトップ選手は近隣国や自国開催なので戻って参戦する可能性はあるけど、それでも強豪が少ない大会では、決勝に行ける確率と順位を上げる事は出来るはずだ。なので自分達はラッキーとは思わない。これは作戦なのだから。

これらは横浜のクラッシュドアイス が行われる前に考えていた事で、むしろ行くならココしかないと考えていた。そして言わずとも「初戦で決勝に行きたいと」同じ考えを持ってロシアに来た日本人が他に3名いたって事だw笑

タイムアタック予選

それでも予選落ち順位は嫌だし、決勝ライン32名ラインはめちゃくちゃ意識する。

朝なので氷が固くエッジの食い付きが良くないのにスピードが乗る。

昨日決めた丁寧に、丁寧に、を意識して順番を待つ。

50kmのスピードからフルブレーキング

今更ながらけど、よく「インラインと似ている?」と言う質問を良く聞く。スケーティングは似ていてブレーキングは正反対にすごく難しい。

ブレーキングの基礎が出来てこそスピードに乗せる事ができる。この基礎原則の正反対で、ブレーキングするという概念がない自分の意識はやはり劣る部分が大きい。

いや練習すればブレーキ出来る。ただ、これが自分が漕ぐスピードを超えた時のブレーキングが凄く難しい。

ガタガタの氷上で暴れる足を押さえつけながらトップスピードへ。

振動で痺れた足でブレーキング。荒い氷上ではブレーキも効かず、無理やり途中エッジを噛ませてキャーリング(カービングターン)させる。

この50kmのスピードからフルブレーキングして失速しない状態でコーナーを攻めるのに苦労しっぱなしだ。自分がこの競技に慣れている部分といえば、大会慣れとアップダウンのあるキッカー等、テクニカルコースでのパンプ(漕ぎ)くらいなもので、

ブレーキング技術でタイムを縮める事は出来ない。

なら自分は前半のテクニカルは丁寧にしっかり漕いで、後半のスピードは慎重に行くしかない。

先ずは1本目、

あーやっぱり最終コーナーで転んでしまった。ビビって曲がるアプローチが早過ぎて最後アウトに膨らんだ。青ラインを超えたら氷ではなく雪なんだよねw笑 いきなり足を掴まれる感じだ。

1.5秒縮めたい2本目

しばらく息が出来なかったけど、リカバリーも出来たし、しょうがない次1-2秒縮める事を考えよう。

テントに戻って「駄目だーでもまぁまぁ」と意味不明な心境を叫ぶ。

2本目。

スタート前に「気持ちもっと早く丁寧に漕ぐ」「行ける(コーナー)」「行ける(コーナー)」を連呼しています。

最終コーナー切り込んで===膨らむな==ゴール。おぉ?いいんでない?

タイムはマイナス1秒w”YES”!!と思わずガッツポーズ。

他の選手も練習で出来ても、それを本番で出すのはなかなか出来ない中、今回の2本目はちゃんと考えて滑った分、自己満足度は高い。これで予選落ちになってもしょうがないと思える気持ちいいランディングだった。

結果は29位やったー予選通過枠です。ほっと一安心

反面、相当ブレーキング下手って思った自分がいた。 続く。。。

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アクションスポーツ好きな映像ディレクター。得意なインラインスケートで講師やメディア出演をする。映像ディレクターとして会社勤めをしながら、 本気で遊ぶために運動してる。現在アイスクロスアスリートとして参戦。 PRコンサルアドバイザーや並走カメラ撮影等もしているので気軽にDM下さい。写真、映像、編集、ウェブ等