アイスクロスは基本的にホッケーブーツを使います。
ランナーという氷に接地する金属の刃は、図の様に刃を立たせています。
エッジの深さについては「レッドブル クラッシュドアイスに挑戦 6章」を参照してください。
ラディアスとは
ここで紹介するのはラディアス
ラディアスとは刃のつま先から踵までの弧の形状です。
インラインスケートでいうとロッカー。
スノースポーツでいうとキャンバーでしょうか。
アイスクロスはホッケーブーツを使うから、
ホッケー用刃を使うんでしょ?って思うかもしれません。
75%正解で25%不正解です。
アイスクロス用のラディアス
アイスホッケーはパックをおいかけゴールに入れる加点勝負のスポーツです。
刃の形状は旋回性を必要とし、丸みがあります。
またスピードスケートはトップスピードを維持させる為、刃は長く直線的です。
フィギュア同様その用途によって、スケートの刃の形状が違います。
アイスクロスはどうでしょう。
確かにホッケーブーツを使いホッケー用のエッジを使いますが、
タイムのスピード勝負です。
そのコースセクションに合わせた形状が有利とされています。
直進安定性や旋回性また気温も左右し氷の硬さも様々です。
エッジの深さ、ラディアスの大きさ(孤の大きさ)が鍵となります。
9番ー13番はホッケー仕様ですね。
⑴直線安定性⇄旋回性=ラディアス
⑵刃の食い込み⇄操作性=エッジの深さ
またラディアスを変え氷との接地面が変われば刃の食い込みも変わってきます。
コースと氷の硬さ、刃を知る事が、最も重要だと考えています。
ロシア戦で悔しい想いをし、次の日にラディアスを作ってくれる所を探しに行きました。
わざわざ日本から来たという事で、工場の見学までさせてもらいました。
ラディアスを作る専用の機械です。日本には2台しか無いんじゃないかな。
このショップで出来た形状でオーストリア参戦しLCQを通過しました。
帰国後。
日本の職人さんと打ち合わせをして、手作業で新たに改良整形してくれています。
新しく出来上がったのが今のランナーです。
つま先引っかからず旋回性と直進安定性をバランス良くしています。
こんなん書いていいの?って思ってますが、
まぁなかなか真似出来ませんよ。
やってくれる機械がありませんし、アイスクロスの知識や経験がない研ぎ師が作ればかえってスピードが落ちます。
自分も数本、、駄目にしました。
このラディアス形状のコピー印刷なら売りますよw笑
世界中のこのアイスクロス用ランナーをみんな色々研究してます。
ツールは経験と研究ですから。
中華包丁みたいなっw 続く。。。
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